アメリカはこれまでずっと「すべての選択肢がテーブルにある」
と言って軍事行動の可能性を匂わせつづけ、斬首作戦だなんだと
漏れ伝わってもきていた。
そこへ来て、トランプ大統領による国連での
「北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない」は、
いよいよこれが最後通牒だ、覚悟せよと北朝鮮に向かって言った
のだと私は受け取ったし、そのように受け取られて構わないという
米国の姿勢が示されたのではないか。
「いやいや、アメリカに軍事行動なんかできるわけがないし、
やるわけがない」
「あれは中国に協力させるためのトランプ流の脅しでしかない」
「トランプの言うことはツイッターの延長だから」
…なんて必死で否定する識者がけっこういるのだけれど、
どうしてそんなのん気なことが言えるのか、首をかしげてしまう。
国民の不安を煽る立場になりたくないのか?
それとも、“そんな恐ろしいこと”に同意したくないのか?
そりゃ私も正直、怖いなあ、嫌だなあと感情的には思うけれど、
「戦争が起きない理由」「米国が戦争するわけない理由」
ばかり並べ立てても、ただの希望的観測、“覚悟したくない症候群”
でしかないのでは…と思えてきた。
戦争が起きずにすべて解決するなら、もちろんそれに越したことは
ないと思う。けれど現実は、
「超凶暴な独裁国家に核兵器保有を認めるか否か」
「超凶暴な独裁国家の核保有 VS 核保有大国の理不尽さ」
この天秤のなかで、どちらを先に潰すべきか、危険度の優先順位を
考えて対処せねばならない、その瀬戸際に来てしまっているんじゃ
ないかと思う。
そんな瀬戸際に来ていることを感じるからこそ、
安倍首相には「もっと真面目に考えて下さいよ!!」と言いたい。
安倍首相は“ドナルド大好き愛してる”モードで、トランプ大統領の
発言に呼応し「対話ではない、圧力だ」と言い切った。
「米国のおっしゃる通りです! どうぞ、お願いします!」
と同調して言ったことになると思う。
だったら、当然、腹をくくったはずなのだから、日本に帰ってきて、
解散総選挙なんかしてる場合ではないでしょう。
露わにすることにしかならないのでは?
私が周辺の大国だったら、日本のこと超バカにするよ。
ああ、すごく嫌だ!
テレビでちらっと見ただけなので、名前を確認できなかったが、
自民党議員が「解散の大義なんかあとからついてくるんだ」と
言ってへらへら笑っていた。
自らの権力のことしか考えていない。
不愉快極まりない。